Archive for 1月, 2004

憲兵物語

最近買った本。

憲兵物語(森本賢吉・三宅一志、光文社NF文庫 571円+税)
ショージ君のにっぽん拝見(東海林さだお、文春文庫 448円+税)

「憲兵物語森」の森本賢吉氏は朝鮮と中国・天津で陸軍憲兵として勤務、特高班長にも任じられ、准尉まで勤めた人物。
と書くと、朝鮮独立運動の活動家や社会主義者・自由主義者を弾圧し、そのついでに無辜の民衆の幸福をも引裂いた権威盲従の冷血漢・・・というようなイメージが浮かぶのではないだろうか。そんなステロタイプな憲兵像を覆す一冊。
中国の風俗・習慣・人権を最大に尊重して民衆の厚い信頼を得、「信頼度甲」の諜報活動を行ない、当時日中で最大規模の炭山に浸透しつつあった共産党組織を検挙・壊滅した森本氏の述懐は、日中戦争全体や戦後外交史を考える上でも示唆に富んでいる。

東海林さだお氏は本業が漫画家ながらエッセイも名文であるとの評を仄聞し、まずはいかほどのものにやあらんと文春文庫所蔵の中から最初の1巻目を購入。
1976年第一刷、初出が昭和43~46年の「漫画讀本」「オール讀物」。開高健の「ずばり東京」よろしく、あちこちに出かけて取材した事象から筆を起こしたエッセイ集。
書中で取り上げられている新婚旅行は九州一周が定番の時代とあって所々古めかしい箇所もあるが、30台独身男性の率直な感情を綴った気どりのない文章が良い。
文春文庫の既刊は40を超えているらしい。週1冊でも10カ月はかかりそうだ。なんたる幸せな事か。

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彗星夜襲隊

最近買った本。

彗星夜襲隊(渡辺洋二、光文社NF文庫 686円+税)
偵察機入門(飯山幸伸、光文社NF文庫 867円+税)
日米潜水艦戦(橋本以行、光文社NF文庫 924円+税)
駆逐艦「野分」物語(佐藤清夫、光文社NF文庫 724円+税)
バートン版千夜一夜物語 3(大塲正史訳、ちくま文庫 1,400円)

「彗星夜襲隊」は、大戦末期にベテラン水偵乗りと彗星艦爆12型の組合わせで編成され、最後まで特攻出撃を拒否し続けた夜間攻撃機隊、「芙蓉部隊」の本。各部隊から疎まれ剰余となった水冷エンジン型彗星を乗りこなした搭乗員と、沖縄戦の最中ですら平均稼動率8割をマークした整備員の物語。

橋本以行氏は潜水艦長を歴任。イ58艦長の際に重巡インディアナポリスを撃沈し、同艦が輸送中だった「第三の原子爆弾」を図らずも海の藻屑とせしめた人物。
佐藤清夫氏は海軍兵学校71期、「野分」航海長兼分隊長。

「偵察機入門」は、・・・「姪っ子の愛読書に出てくる『よつばちゃん』」などという一文を光文社NF文庫の前書きで拝む日が来ようとは。

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SO505is

年初からあまり良い出だしでもないので、買初めは買って嬉しい・ちょっと値の張るものにしようと思った。
ではロレックス、とコメ兵のサイトなど眺め、中古とはいえ「ちょっと値の張る」では済まない値段にやや醒め、さらに不届きな空巣狙いが掻っさらっていった現金に思いを致し、また熱が上がった。

結局、長年使用してきたiMode携帯ももう換えどきであるのでSo505isに機種変更する事にする。
冬のボーナスの出る前からSo505isを買おうと考えており、冬コミの前までには入手したかったのだが、今季に出た505isシリーズの中でも1、2を争う人気機種であったのでどこにも全然在庫が無かったのである。
年が明けて各社の2次・3次出荷分が出まわりだしたのか、近所の携帯屋が新聞折り込みチラシを打ったので早速出向く。まだまだ在庫豊富というほどでもないようで現物の確保と機種変更手続きのステップに若干手がかかったが、本日、So505isを首尾よく入手。色はセリオさんオレンジ。もとい、マンダリンオレンジ。
ドコモポイントあり・税別で28,800円。大手量販店でも3万数千円が相場なのでかなり勉強していると言えるだろう。
さて、とりあえず、壁紙にするセリオさんの画像を探すか。

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逝去:ジョン・トーランド

ジョン・トーランド、91歳。「大日本帝国の興亡」「バルジ大作戦」「最後の百日」など、主にWWIIに題材をとったノンフィクション大作の傑作で著名。
しかし年を経るに従ってホロコースト捏造論のようなナチスドイツ擁護派に近しい言説を取るようになり、「アドルフ・ヒトラー」では『ヒトラーがホロコーストを直接命令じた証拠はない、むしろ彼はホロコーストを行わないようにと命じていた』と主張した。その裏づけの積み上げ方がまた我田引水の見本みたいなやり方だったもので、マイクル・シャーマーの「なぜ人はニセ科学を信じるのか(1・2)」でUFOアプダクティなとと共に槍玉に挙げられたりもしている。
あまり良い晩節でもなかったが、冒頭に挙げた3作はすぐれた力作である事は間違いないだろう。

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北海道の夜明け

最近貰った本。
北海道の夜明け -常紋トンネルを掘る-(小池喜孝、国土社 1,236円)

年賀状の束に混じって定形外の茶封筒が届く。差出人はトヨムラ大兄。
開封すると中身はこの本で、図書館からガメてきたかのように透明な保護フィルムが貼ってあるのが不可解であったが、ひっくり返すと「リサイクル資料 除籍済 ××市立図書館」とシールか貼ってあった。
バザーか何かで入手したのであろうが、わざわざ送ってくるような心当たりはないし、他には手紙も何も同封されていない。
もしや中に落書きでもあってそれが重要なダイイングメッセージで、その不可解な短文を目にしたその日から周囲に怪しの人影がちらつきだし、友人が突然送って来たこの古書をきっかけにめくるめく冒険が始まったりするのではなかろうか、などと新春早々しばしの白昼夢にふけってみたりする。

ヒロイン役のセリオさんとのローマンスは惜しいが不毛な白昼夢は脇へ置いといて、何やら好奇心をそそる書名であるのでとりあえず読み出してみる。
小学校高学年か中学生を対象にしたノンフィクション本で、北海道の開拓には囚人労働が重要な地位を占めていた、それを記念する「鎖塚」というものがある、という話から始まる。
囚人労働って何をやっていたの?という素朴な疑問を出発点に、国鉄石北本線の常紋トンネルを始めとする各地での追跡調査その発表をきっかけとして当時を知る証言者が次第に重い口を開きだし、タコ部屋や朝鮮人強制連行に至る過酷な強制労働・半強制労働の実態が明らかとなるまでが平易な文章で語られる。
これは名著だ。小中学生向けと侮ってはいけない。一気に最後まで読み通してしまった。
裏見返しの貸し出し履歴票を見る限りでは××市立図書館の利用者でこの本を借り出した者は誰一人いないようだが、××市の読書人のマナコは節穴ぞろいであるか。いや、トヨムラ大兄が慧眼にも見出して郵送してくれた訳であるが。

トヨムラ大兄に御礼と共にその真意を質してみる。
『北海道の郷土誌とか好きそうなので・・。喜んでいただけて幸いです』。
見抜かれてます。

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新春早々

空き巣狙いにやられた。

一家で函館に旅行中の大晦日未明に侵入した模様。
隣家の畑に面した出窓、2ロックのガラスサッシのメインロック脇のガラスを割って廻そうとしたところでサブロックに気づいたようで、今度はハメコミのサッシごとこじり外したらしい。
『泥棒は2ロックと判明したところで諦める』なんて寝言言ってたのは誰だ。
一家の被害総額は現金・金券類の総額で何十万円分か。貴金属類はまったくセーフ。机の上に放り出しっぱなしのニコンF2やセイコークロノも手つかずのまま放置で、ましてPCや軍服なんぞには見向きもされていない。
実は出先で一番心配だったのは『ランドールのナイフやククリを持ち去られて他所でよからぬ事に使われはしないか』だったが、無事であった。
良かった。ああ。この安堵感。
冬コミの残金3万なんか風俗にでも行ったと思ってくれてやるわい。

で、窃盗の第一報が届いたのが元日の夜。函館の温泉旅館から思い出せる限りのクレジットカード類についての利用停止措置を行い、2日の昼に帰京。しかも風邪で熱を出し、3日は丸一日床に臥せっていた。新春早々、まったく。

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